伊勢神宮を知る-1

伊勢神宮を知る

古より「せめて一生に一度でも…」と人々を惹きつけてやまない、
日本人の心のふるさと伊勢神宮に参りましょう。

そもそも伊勢神宮って?まずは基本を押さえましょう

125の社からなる神宮

伊勢神宮の正式名称は「神宮」。内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)が有名ですが、実はその他にも大小さまざまな社が伊勢志摩地域に点在し、すべてで125社から成る神社です。

起源は今から約2000年前、大和から皇祖神・天照大御神の御杖代として旅した倭姫命が、五十鈴川のほとりに皇大神宮を定めたとされています。

その約500年後、天照大御神の食事を司る神をまつったのが豊受大神宮です。125社のうち内宮・外宮と、両宮と関わりの深い14の別宮では20年に1度、隣の敷地にそのままの姿で社殿を建て替えご神体を遷す式年遷宮が行われます。

※文中の読み仮名は以下の通り
内宮=ないくう 皇大神宮=こうたいじんぐう 外宮=げくう 豊受大神宮=とようけだいじんぐう 天照大御神=あまてらすおおみかみ 御杖代=みつえしろ 倭姫命=やまとひめのみこと 五十鈴川=いすずがわ 式年遷宮=しきねんせんぐう 正宮=しょうぐう 多賀宮=たかのみや 土宮=つちのみや 風宮=かぜのみや 月読宮=つきよみのみや 月夜見宮=つきよみのみや 荒祭宮=あらまつりのみや 風日祈宮=かざひのみのみや 伊雑宮=いぞうぐう

参拝の作法と礼儀をお勉強

正しい参拝の仕方を知ろう

昔からお伊勢参りでは外宮、内宮の順に詣でるのが慣わしです。
お参りの際は「神様のおそばに」という気持ちで、神様に失礼にならないような服装とふるまいを心掛けましょう。

第一鳥居から奥は清浄な神域のため、手前の手水舎で“お手水”をして心身を清めます。手水舎の位置と同じく外宮は左側通行、内宮は右側通行。鳥居をくぐる前には立ち止まって一礼します。
そしていよいよ参拝のとき。正宮の周りには幾重もの垣がめぐらされ、一番外側の板垣前の石段より内側は撮影禁止です。
心をしずめて純白の御幌がたなびく神前に立ち「2拝・2拍手・1拝」。拍手の後目をとじてしばし祈ります。

伊勢神宮では個人的な願い事はせず、日々の暮らしへの感謝をささげましょう。

神域内はまるで日本文化のミュージアム

神域歩きの楽しみ―歴史・自然・建築

約1300年前から遷宮をくり返し、古くて新しいその姿を伝えてきた伊勢神宮。
神域内はまるで日本文化のミュージアムです。

参道脇には樹齢700年という杉の大樹がそびえ立ち、神宮の長い歴史と生命の凄みをひしひしと感じます。

外宮・内宮の社殿を見比べてみると、屋根の上に載った鰹木の数が外宮は奇数なのに対して内宮は偶数、正面でクロスする千木の先が外宮は垂直切りで内宮は水平切りと、新たな発見があり興味が尽きません。
また内宮では、日本でも類例がない木造大橋・宇治橋とその約2分の1サイズの風日祈宮橋、深い垣の内にある御正殿と同じ神明造の御稲御倉、外幣殿など、日本の木造建築の粋にふれることができます。

※文中の読み仮名は以下の通り
鰹木=かつおぎ 千木=ちぎ 風日祈宮=かざひのみのみや 神明造=しんめいづくり 御稲御倉=みしねのみくら 外幣殿=げへいでん

いいこといっぱい、お伊勢さんに朝参り

早朝参拝のすゝめ

さらなる魅力を味わうなら早朝参拝がおすすめ。
内宮・外宮ともに1年を通して朝5時から開門しています。

人もまばらな早朝の凛とした空気の中、玉砂利を踏む音と木立の間から聴こえる鳥のさえずりをBGMに参道を歩くと、日ごろの喧騒を離れて心が浄化されていくよう。雨の日の雰囲気やしっとりと濡れた社殿も趣があります。

外宮と内宮では月に3度、朝8時ごろに神馬が神前に牽参するほか、外宮の御饌殿では、1年365日欠かさず朝と夕に神様にお食事が供えられ(日別朝夕大御饌祭)、朝には忌火屋殿から炊煙が立ち上るのが見えます。

また、毎月1日の朝は「朔日参り」。
内宮参拝後には、おはらい町の赤福本店で朔日餅を買えたり、すし久で限定の朝粥を…という早起きのご褒美も待っています。


※文中の読み仮名は以下の通り
神馬=しんめ 牽参=けんさん 日別朝夕大御饌祭=ひごとあさゆうおおみけさい 忌火屋殿=いみびやでん

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