答志島でリフレッシュ。島ならではの食と文化を堪能する旅
鳥羽湾最大の離島として知られる、答志島。細い路地のレトロな街並み、港町の風景など、のどかでノスタルジックな景観が広がります。旅のグルメでは、秋から冬にかけて旬を迎える「答志島トロさわら」がおすすめ。島の散策と美味を満喫するひとときをぜひ。
伊勢湾の奇跡、「答志島トロさわら」を求めて
答志島の海の幸といえば、なんといってもブランド魚である「答志島トロさわら」。「セリ当日に答志島で一本釣りで漁獲され、脂肪含有率10%以上」という厳しい選定基準がもうけられています。ブランドタグが付けられ、その希少さから、ほぼ伊勢志摩エリアで消費されています。なかでも秋から冬にかけては、脂が乗って中トロのような味わいが格別。新鮮なお刺身や炙りたたきで、とろける美味をお楽しみいただけます。
のどかな島の風景で、心をリセット
答志島では、島散策も旅の楽しみのひとつです。まるで迷路のような細い路地には、大漁や家内安全を祈願する「マルハチマーク」や、手押し車「じんじろ車」などが点在。島の暮らしが息づくノスタルジックな雰囲気を味わえます。
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答志島
歴史的スポットが数多くある、鳥羽湾最大の島。迷路のような路地を散策すると、島文化にふれあえます。もっと見る
鳥羽港から北東約2.5㎞の沖合に浮かぶ伊勢湾最大の離島です。3つの集落があり、1,598人(2016年2月29日)が暮らしています。島民の多くが漁業に従事している漁業の島です。海上安全や大漁を祈願する祭りや寝屋子制度などの古い慣習が残ります。戦国時代と呼ばれ、世が乱れていた中世期に、水軍を率いていた九鬼嘉隆にまつわる史跡があります。漁港もあり漁業も盛んです。
●周囲 26.3km
また、答志島には海女が漁のために暖をとる「海女小屋」があり、小屋の火場(囲炉裏)を囲んで、気さくな海女さんとおしゃべりしながら食べる新鮮な魚介の味わいは格別です。現役海女さんや元海女さんから、普段はなかなか聞けない海女漁の話を聞くことができます。
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アクセス方法や見どころをご紹介します
ひと足伸ばして、離島めぐり
答志島以外にも、伊勢志摩には様々な離島が点在。三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった「神島」や海女の文化としろんご祭が有名な「管島」、江戸川乱歩ゆかりの島である「坂手島」など、ひと足のばして他の島々をめぐる旅もおすすめです。
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神島
神島は三重県鳥羽市に属し、鳥羽港の北東約14kmにある、漁業を中心とする島です。もっと見る
神島の名が示すように、神の支配する島と信じられてきました。
三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となったことで有名となり、5回の映画化ではロケ地になりました。
映画のクライマックスシーンにも描かれた「監的哨跡」は、戦時中に旧陸軍が伊良湖から撃つ大砲の試着弾を目視して確認するための施設でした。
また、島の八代神社には、古墳時代から室町時代にわたる総数百余点の神宝が秘蔵されています。
毎年元旦未明に行われるゲーター祭りは、南北朝時代の太陽信仰とも言われ、1977年(昭和52年)に三重県の無形民族文化財として登録されています。
その他にも、石灰岩が風化してできた独特の景観の「カルスト地形」があり、白い塔のようにそびえ立つカルスト地形と海の青さのコントラストが神秘的です。
2006年には、愛を誓いプロポーズをするのにふさわしい観光スポットとして、長崎県のハウステンボスや岡山県の倉敷チボリ公園などとともに恋人の聖地の1つに選ばれました。
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菅島
冬には北西の季節風が強く吹くことから、風とお日様の恵みを受けた干物づくりが盛んに行われてきました。干物はさまざまな魚介類で作られますが、高級食材を使用した「伊勢えびの開き干し」は、島オリジナルの干物です。島中央の大山では2月頃、紅葉した紅ツゲが見られます。菅島灯台も見どころ。1月の菅島神社の弓取りでは大漁を祈願します。島民は616人(2016年2月29日)です。もっと見る
毎年7月上旬に開催される「しろんご祭」が有名。漁港に群れる大漁旗は、海のまちならではの風景です。
●周囲 約13km
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坂手島
鳥羽市街の対岸に浮かぶ島。もっと見る
離島初心者にもおすすめのこの島には、定期船に乗っておよそ10分で到着します。町には江戸川乱歩ゆかりのお店のあとや、小学校のあとなどがあります。
ペンションなどもあり、のんびりとした時間を感じることができます。釣りスポットとしても穴場で、坂手島での釣りツアーなどもあります。夏には海水浴場も開かれます。
初夏にはカキツバタが咲き誇り、三ツ島や鳥羽湾の美しい風景を望むことができます。
対岸の夜景をみるのも、ロマンチックな雰囲気が漂います。