女性の願いをかなえてくれる「石神さん」へ 海女のまち相差
女性の願いをかなえてくれる「石神さん」へ 海女のまち相差(おうさつ)
石神さん(いしがみさん)
相差(おうさつ)は鳥羽市の南の端、伊勢神宮の内宮から車で40分ほどの所にあります。
決して交通の便が良いとは言えないこの町に、年間20万人もの人たちが訪れる人気のスポットがあります。
それが、女性の願いなら1つだけ叶えてくれるという「石神さん」
石神さんは相差町の氏神である神明神社の参道の途中の小さな社に祀られており、相差に暮らす海女たちの間で古くから信仰を集めてきました。
いつからかその噂は広まり、今では全国から大切な願いを胸に多くの女性が訪れています。
ご利益のほどは旅行情報サイトの口コミが物語っているかと。
多くの女性が伊勢神宮の参拝と合わせて石神さんの参拝をしています。
海女さんとは?
海女(あま)は素潜りであわびや伊勢えび、うになどの海産物を獲る女性です。その歴史は古く5,000年ほど前の縄文時代には素潜りで漁をする人がいたと伝えられており、万葉集にも記述があります。
相差での海女漁は毎年3月から12月まで行われ、資源保護のため1回の漁は90分と決めています。季節によってわかめ、ひじき、てんぐさ、あらめといった海藻や、あわび、さざえ、赤うに、なまこ等様々なものが獲れます。
2019年5月に鳥羽市と志摩市は「海女(Ama)に出逢えるまち鳥羽・志摩~素潜り漁に生きる女性たち」として「日本遺産」の認定を受けました。
伊勢神宮と海女、青峯山正福寺と海女
海女と伊勢神宮とは実はとても関係が深いことをご存じでしょうか。約2,000年前、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が伊勢の地へ御鎮座の後、倭姫命(やまとひめのみこと)が大御神に献上する神饌を求めて志摩を巡った際、鳥羽市の国崎(くざき)を訪れました。
その時「おべん」という名の海女が差し出したあわびの美味しさに感動し、あわびを献上するよう命じたそうです。以来国崎では神宮に「のしあわび」を奉納しています。
また、海女は鳥羽市の松尾にある青峯山正福寺(あおのみねさんしょうふくじ)に漁が始まる前に参拝する風習があります。
海女のまち「相差」
伊勢志摩には国内の総数の約半分にあたる650人の海女がいます。なかでも相差には日本最多の約100人の海女が暮らしています。
相差のまちを歩いていると不思議な模様が書かれた石が目に入ります。これは海女が昔潜水する時に使っていた「石いかり」と呼ばれるもので、現在は現役の海女がいる民家や民宿の玄関先に置かれています。また不思議な模様は「セーマン、ドーマン」と呼ばれる魔除けの印です。
海女漁は危険をともなう漁のため、海女さんは魔除けのお守りとして手ぬぐいや道具などに星の形の「セーマン」、格子模様の「ドーマン」の印をつけています。
「セーマン」は一筆で書けることから、無事に帰ってこられるようにとの願いを込め、「ドーマン」の格子は多くの目で魔物を見張ると信じられています。
魅力あるお宿がいっぱい
相差は人口1,200人ほどの小さな町ですが、旅館、民宿が合計60軒もあります。
海女や漁師と兼業している人も多いため、新鮮な食材をリーズナブルに食べることができると評判で、リピーターもたくさんいます。
しかも温泉や展望露天風呂、オーシャンビューなど魅力ある宿がいっぱいです。日帰り入浴できるお宿もあるので、試してみては!
海女小屋 相差かまど
海女小屋は海女が着替えたり、漁のあとに暖を取ったりするための小屋で、地元の人は海女小屋のことを「かまど」と呼んでいます。
「海女小屋 相差かまど」では「かまど」を再現していて、お昼ご飯やおやつを食べることができます。
現役の海女さんが焼いてくれる魚貝類はまさに究極のローカルフード。
磯着の試着や海女さんとのおしゃべり、記念撮影などの体験もできます。
現役の海女さんだけに漁に出ている時は対応できないので、必ず事前にご予約を。
オウサツキッチン 0032
ここでしか買えない「レインボーところてんサイダー」は相差産の天然天草100%使用でヘルシーな上にインスタ映えすると女性に人気です。
また相差漁港で水揚げされた新鮮な魚と海女さんが採った海藻を使ったZAKOフライもここでしか食べられません。
ZAKO=雑魚は、獲れた数が少なかったり、小さいために普段は流通しない地元ならではの魚のことです。
相差海女文化資料館
相差海女文化資料館は海女文化の歴史を知ることができる施設
観光ガイドも行っているので、石神さんや海女さんについてもっと知りたい方は、ぜひご予約を
バス利用の方は「相差バス停」から徒歩5分、車でお越しの方には無料の駐車場も完備しておりアクセス良好
石神さん参拝にも一番近いので、相差観光にはここを拠点にするのがオススメ
古民家・海女の家 五左屋
古民家・海女の家五左屋は石神さんへの参道沿いにある昭和初期に建てられた古民家をリノベーションしたオシャレなお土産物屋さんで、オウサツキッチン 0032の隣にあります。
相差オリジナルの「ドーマン・セーマン」のグッズや「牡蠣醤油」「牡蠣ドレッシング」など鳥羽の美味しさが詰まった特産品がそろっています。売れ筋NO.1は「どうまんせいまん ガーゼはんかち」、NO.2は「セーマンドーマン おぼろタオル」です。磯着の試着体験もできますよ。
他にも魅力がいっぱい
相差には他にも魅力的な行事やイベント、観光スポットがたくさん。
千鳥ヶ浜海水浴場
鳥羽市最大の海水浴場で鳥羽10景に数えられている白砂のビーチ。夜には、都会では見られない満天の星空を楽しめます。また、空気の澄んだ天気の良い日には富士山が見えることもあるそう。
相差獅子舞(1月5日)
家内安全、繁栄を願い、天狗と獅子が早朝からまちを練り歩きます。「練り込み」と呼ばれる舞が昼は相差漁港前、夜は神明神社で行われます。
石神さんマラソン(2月)
海女のまち相差を走る風光明媚なコースが人気。女性の参加者が多いため、3才以上の未就学児を対象にした育児所が設けられます。高低差が130mを超えるチャレンジングな一面も。
石神さん春祭り(5月7日)
「磯日待(いそひまち)」という海女の休息の日に、海女の大漁祈願と大願成就を願い、男性が料理で女性をもてなします。
相差天王くじら祭(7月14日)
青峯山正福寺の十一面観音が鯨に乗って相差に現れたという伝説をもとに1989年に始まったお祭りで、大小の鯨のみこしが町内を練り歩いた後、海女さんたちに担がれてみこしが海に入ります。夜には花火大会や振舞いなどで賑わいます。
注目されている相差
相差は石神さんや海女文化が話題となり今伊勢志摩で今最も注目されているエリアのひとつです。
新鮮な海の幸、温泉、宿、自然と伊勢志摩の魅力がギュッと詰まったまち相差
伊勢神宮参拝にあわせてだけでなく、相差観光を目的に訪れてはいかがでしょうか。
※この記事は依頼を受けて掲載しています。
相差への交通アクセス
相差へは、伊勢神宮(内宮)から伊勢二見鳥羽ライン、第二伊勢道路を通って車で約40分。横山天空カフェテラス(横山展望台)からなら眺望抜群なドライブウェイ「パールロード」を通って車で約30分、志摩スペイン村からならパールロードを通って車で約15分。公共交通機関をご利用の方は近鉄・JR鳥羽駅から「かもめバス」を利用して約45分。相差の観光スポット
1.石神さん(神明神社)住所 〒517-0032 鳥羽市相差町1237
電話 0599-33-7453(相差海女文化資料館)
2.海女小屋 相差かまど 前の浜
住所 〒517-0032 鳥羽市相差町
電話 0599-33-7453(相差海女文化資料館)
3.海女小屋 相差かまど おぜごさん
住所 〒517-0032 鳥羽市相差町
電話 0599-33-7453(相差海女文化資料館)
4.オウサツキッチン 0032
住所 〒517-0032 鳥羽市相差町神明神社参道1406-2
電話 0599-37-7732
5.相差海女文化資料館
住所 〒517-0032 鳥羽市相差町1238
電話 0599-33-7453
6.古民家・海女の家 五左屋
住所 〒517-0032 鳥羽市相差町神明神社参道1406
電話 0599-33-6770